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1 タレント女医の脇坂英理子容疑者が詐欺容疑で逮捕される

平成28年3月9日、
警視庁組織犯罪対策4課は、医師でタレントでもある脇坂英理子容疑者を詐欺容疑で逮捕した。
容疑は、脇坂容疑者らが、患者の受診回数を水増しして診療報酬を不正受給したというもの。

2 なぜ詐欺容疑で逮捕されたのか

脇坂容疑者は自分で医院を経営していた。医院の経営は、健康保険適用により健康保険組合などから健康保険料を受け取って成り立っている部分が大きい。ここに詐欺の余地がある。

実際に国民健康保険は、医院などから請求があれば、治療方法と患者の症状に整合性があれば自動的に支払われるようだ。ということは、医院が実際には診察を受けていない患者の診療回数などを水増しして請求すれば、保険金が支払われてしまうことになる。これを悪用したのが今回の事件だと言える。

詐欺罪に問われるのは、実際には診療していないにもかかわらず健康保険組合や市町村などをだまして保険金を受け取ったからである。公的機関をだました場合、当然詐欺罪になるということだ。

3 脇坂容疑者はなぜこのような詐欺行為を行ったのか

脇坂容疑者の医院は、2012年に都内で開業した。しかし過当競争などからか、2014年ころにはすでに経営に行き詰っていたようだ。一時期は一時休院となり再開も模索したようだが、結局2015年5月頃に閉院が決まったようだ。

脇坂容疑者が経営する医院の閉鎖のお知らせ

「拝啓,時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
開設以来,患者様のご理解とご協力のもとに診療を行ってまいりましたが,平成27年5月末日をもって閉院致しました。
昨年末の休診から長らくお時間を頂戴し,再開院に向けて準備を進めてまいりましたが,諸般の事情により閉院することとなりました。
皆様に対しまして深くお詫び致しますとともに,これまでご愛顧賜りました方々には心より感謝申し上げます。
長期にわたる休診と突然の閉院により多大なるご迷惑をおかけすることとなりますが、ご理解、ご協力の程よろしくお願い致します。
なお、閉院後の未消化分施術の継続につきましては、他院での振替施術を検討しております。返金をご希望の方には対応させていただく所存でございます。
お問い合わせ窓口の設置とともに体制が整い次第ご連絡させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 」

脇坂容疑者は、以前からテレビなどに出演し、自身の派手な生活を暴露していた。

「これまで600人以上の男と寝た」
「ホストクラブに週何度も通っている」
「ホストクラブで一晩に900万円使ったこともある」

別に犯罪行為でもなく、個人の自由だ。ただ人の命を預かることもある医師として、若干人格に疑問を感じざるを得ない生活である。
こうした散財が医院の経営にも影響したのだろう。医院の経営が苦しくなると同時に、あやしいコンサルタントなどが出入りしていたようだ。

4 診療報酬詐欺を徹底的に予防するシステムを

診療報酬詐欺については、経営難に陥った医院などを利用して診療報酬をだまし取ったとして暴力団関係者なども逮捕されている。

診療報酬詐欺で数十人立件へ 組員や医院経営者ら 数億円詐取の疑い 警視庁

そもそも保険制度は保険証を有する患者が医院を利用することで保険金が支払われる。
今後は、保険証とマイナンバーカードをひも付けも検討されている。これを利用して詐欺を防ぐことはできないか。
マイナンバーカードを診察の際に読み取り機などに通し、医院での利用がオンラインで保険組合などに自動的に通知されるシステムなどを構築すれば詐欺は防げるのではないか。
日本の高齢化に伴い、膨れ上がる健康保険料。こんな詐欺が横行するようでは、善良な利用者はたまったものではない。不正の料金は、ひいては他の利用者に保険料という形で請求が来るのだから。